“新しいNISA”まであと1年!投資初心者が2024年までにやっておくべきこと6選
この記事では2024年の“新しいNISA”までに投資初心者がやるべき6選を、一問一答形式で解説していきます。
Q1:投資未経験者です。何からはじめたらいいですか?
A:まずは口座開設からはじめてください。ぼくのおすすめはSBi証券です。
口座開設についてはSBI証券か楽天証券で良いと思います。どちらがおすすめですか?と聞かれたら、僕のオススメはSBI証券です。
理由は、楽天証券よりも商品ラインナップが豊富だからですが、楽天ポイントを貯めてる方などは楽天証券でも良いでしょう。迷う方はSBI証券で良いと思います。
口座開設方法としては『SBI証券 口座開設』『楽天証券 口座開設』という感じでネットで検索してもらうと『口座開設はこちら』と出てきますので良かったらやってみてください。
Q2:自分で投資先を決める自信がありません
A:何も考えずに全世界株式ファンドを買いましょう。
これも初心者の方によくある悩みですよね。何に投資したら良いかがわからないからそもそも投資が始められないという方も多いんですが、そのような方には何も考えずに全世界株式ファンドをお勧めしています。
世界中の株式へ投資することができる投資信託です。投資信託の種類にもよりますが、約3,000社〜約9,000社の会社に一度で投資ができるため、分散効果を得られます。米国株ファンド同様、日本人に人気のファンドとなっています。
投資を始めようとなると、多くの方がどこに投資したらいいんだろう?となってしまいます。
もちろん慣れていけば個別株や地域を絞り込むことができますが、初心者にそれはできないし、やる必要もありません。アメリカが良いとか、中国や日本が良いとか色々考えちゃうかもしれませんが、どれだけ頑張って考えても答えは絶対に出せないからです。
これは初心者だからではなく、どんな方でも答えを出せることはありません。どちらかというと、自分の中で覚悟を決めるみたいな感じで、自分なりの答えは出るかもしれませんが、実はそんなことをする必要はないんですよね。
というのも、全世界株式ファンドだけでも十分だからです。どこかに絞ることなく、全部を買っていても、過去30年の平均リターンは毎年8.4%ありました(2023年4月末時点)。
毎年8.4%って多くの人からしたらめちゃくちゃ高くないですか?
もちろん中には、例えば米国だったら10%ありましたよとか、投資先を絞ることでもう少し良いリターンを得られたということもありましたが、未来のことは誰にもわかりません。
もちろん全世界株式ファンドでもこの先同じようにいくかはわかりませんが、ここではそういう話じゃなく、別に投資先を絞らずともこれだけ十分なリターンを得ることができたということです。
多分投資を始めようと思う方は“預貯金よりもちょっと増えたらいいな”ぐらいで始めていくと思いますので、それであれば全世界株式ファンドだけでも十分ですよね。
なので初心者の方が“分からないのに頑張って投資先を絞る”というリスクを敢えて負う必要はなく、全世界株式ファンドだけでも案外十分だったりするんですよね。
Q3:一般NISAかつみたてNISAは2023年中に開設しておいた方がいいですか?
A:はい。開設することをおすすめします。
今回の新しいNISAについては2024年からになりますので、2023年は“一般NISA”か“つみたてNISA”のどちらかしか開設できません。これを開設しておく必要があるかどうかですが、どちらかを開設しておけば2024年に新しいNISAが自動開設されるので、NISAの開設はしておいて良いと思います。
一般NISAは年間投資上限額が120万円、非課税期間が5年間で、幅広い金融商品を買付できます。一方つみたてNISAは年間投資上限額が40万円、非課税期間が20年間で、金融庁に届出された投資信託から選んで買付ができます。どちらも2023年末で終了する制度となっています。
どちらを開設したらいいかわからないという方は、“つみたてNISA”を開設しておけばOKです。
それぞれの制度で、120万円を20年間、5%の利回りで運用した場合のシミュレーションをしてみました。
一般NISAの場合は5年間だけ非課税で、6年目以降の15年間で増えた利益については税金がかかります。税率を20%で計算してみると、20年後には約285万円になります。
一方つみたてNISAの場合は20年間非課税ですが、年間投資上限額が年間40万円です。一般NISAの場合と条件を合わせるために、税金のかかる特定口座で80万円運用し、総投資額を120万円とします。かかる税率を先ほど同様20%として計算すると、20年後は約292万円になりました。
ということで20年で約7万円の違いになりますが、条件を同じにした場合わずかに“つみたてNISA”の方が有利であることがわかります。Q2の質問で話した“全世界株式ファンド”もつみたてNISAで買うことができます。
さらに、NISAは口座開設をしても“投資しない”という選択肢もありますので、投資をはじめるのは2024年からがいい!という方は、それまで放っておけば大丈夫です。2023年にNISA口座だけ作っておけば2024年に新しいNISA口座は自動開設されるのです。
Q4:余裕資金が無いので他の人ほど投資できません
A:投資は誰かと比べるものではありませんので、慣れるまで100円からはじめましょう。
これは結構本気で言ってまして、2024年からの新しいNISAは『年間投資上限額』が360万円あります。この上限額を見て、そんなに投資できない…となってしまう方がいるのですが、上限使う必要は全くありません。
投資信託は現在、ネット証券などで100円から買うことができます。100円以上1円単位で買えるので、例えば105円買うなんて買い方もできたりします。
実は投資信託を100円で買付できるのは、原則ネットの証券会社となっています。大手の有名な対面証券会社の場合は、最低投資額が1,000円というところが多くなっているので、100円からはじめたい方はネット証券で口座開設をしましょう。
「100円だけ投資するなんて、そんなの意味あるの…!?」と言われてしまいそうですが、100円投資は『儲ける』ためではなく、『慣れる』ためです。投資初心者の方が『儲ける』と『慣れる』どちらを優先するかですが、当然『慣れる』を優先するべきと考えています。なぜなら『儲ける』を優先すると、何に投資したら良いか?、いつ買うのが良いか?というのにこだわってしまい、結局失敗してしまうからです。
例えば先ほども説明した通り、全世界株式ファンドはこれまでずっと上がってきているわけなのに、世の中には投資で失敗してる人が少なくありません。なぜでしょうか?それは少しでも儲けようと思って色んなことやろうとして結局失敗してしまうからなんです。最終的には投資をやめてしまいます。
このように、儲けようと思って頑張ると実は結局儲かりませんので、『儲ける』より『慣れる』を優先してみてください。特にこれまで貯金しかしてない方だと、余計に怖く感じてしまうので、はじめは『儲ける』ことを我慢して、とにかく『慣れる』を優先してみて下さい。
5問目:既にNISA以外で運用を行っています
A:新しいNISAへの一本化をおすすめします。
2024年までは投資のことを勉強したり、現在のご自身の状況を見直したりして、できる限り新しいNISAだけを使う体勢に移行していきましょう。
おそらく多くの方が、保険やFX、暗号資産、ファンドラップなどを使っていると思いますが、来年からは基本的に新しいNISAだけで大丈夫です。1番大きな理由としては、新しいNISAならいつ売却しても非課税であるという点です。他のものは非課税ではありません。さらに手数料についても、NISAで買えるものならそこまで手数料はかかりませんが、他のものになるとかなり高いものもあります。
各金融商品でメリット・デメリットはあると思いますが、新しいNISAがかなり優秀であるため、それ以外で運用するメリットが見当たらないのが現状です。特に初心者の方だと自分で絞り込むのは難しいと思いますので、新しいNISAで全世界株式ファンドを買うというのが、目先の正解になるのではないでしょうか。
6問目:知らない間にNISA口座を銀行で作ってました
A:まずは銀行にNISA口座が本当にあるかを確認をしてください。
もしその銀行でNISA口座があれば、その銀行のNISAで買いたいものがあるか無いかで今後の取るべき行動が分かれます。
ある場合はそのままその銀行でNISA口座を継続して問題ありません。
問題は買いたいものが無い場合です。その場合は、NISA口座の金融機関変更手続きを行いましょう。2023年になってから、NISA口座をまだ1円も使ってませんという場合は、すぐに金融機関の変更ができます。一方2023年のNISAをすでに1円以上利用しましたという場合は、2023年分のNISAはもう変更は出来ません。この場合2024年分からなら変更できますが、手続きは10月1日以降じゃないと受け付けされませんのでご注意ください。
まとめ
ということで“投資初心者が2024年までにやっておきたいこと6選”を解説させていただきましたが、ご自身に当てはまるものは何かありましたか?最後に質問を振り返っておきますので、まだ解消できてないものがあれば再度読んでみてくださいね。
Q1:投資未経験者です。何からはじめたらいいですか?
Q2:自分で投資先を決める自信がありません
Q3:一般NISAかつみたてNISAは2023年中に開設しておいた方がいいですか?
Q4:余裕資金が無いので他の人ほど投資できません
Q5:既にNISA以外で運用を行っています
Q6:知らない間にNISA口座を銀行で作ってました
新しいNISAについては世間でも“神改正”と言われるくらい良くなりました(過去記事『新NISAで変わる事を3つ紹介!』で説明しています)。気づいたら2024年になってしまい、準備できてなかった!ということのないよう、しっかり制度や使い方を理解して、自身に合った資産形成をするようにしてくださいね。